髪の毛が生えるまでの期間

育毛を始めたからといってすぐに毛が生えてきてフサフサに戻るわけではありません。育毛は効果が表れてくるまである程度の期間が必要なのです。どれくらいの期間が必要なのかは個人差があるので一概には言えませんが、3か月から半年程度はかかると思っていた方が良いかもしれません。

どうして育毛にはある程度の期間が必要になるかといえば、髪の毛にはヘアサイクルがあるからといえます。

ヘアサイクルとは髪の毛が抜けては生えるを繰り返すサイクルのことです。通常の髪の毛は、成長期→退行期→休止期のヘアサイクルを持っています。髪の毛は成長期を続けた後に、成長が止まって抜ける準備を始める退行期を経て、完全に成長が停止した休止期を迎えます。

成長期の長さは男性で3～5年、女性で4～6年といわれています。退行期の長さは2～3週間で、休止期の長さは2～4か月です。休止期の毛が抜けてから新しい成長期の髪が生えてくるのですが、この期間が2～4か月なのです。

成長期の髪は1か月に約1cm伸びます。新しい髪ができてから、髪の毛が増えてきたなと実感できる程度まで伸びてくるのにもある程度の期間が必要となります。育毛は長期戦といわれるのもうなずけることです。長い目で考えて続けていかなければいけないのです。

髪の毛が生えてくるまでの期間を考える上で、プロペシアの臨床試験の結果も参考になるかもしれません。

プロペシアというのは男性型脱毛症の治療薬で、5α-リダクターゼ（還元酵素）の働きを抑制する効果があります。男性型脱毛症というのは、この5α-リダクターゼが男性ホルモン（テストステロン）に働きかけジヒドロテストステロン（DHT）に変換してしまうことが原因です。DHTが男性ホルモンのレセプター（受容体）と結合することで男性型脱毛症が発生してしまうのです。

プロペシアは5α-リダクターゼの働きを抑制する薬なのですが、これの臨床試験によると、半年後には48％の人に、1年後には58％の人に、2年後には68％の人に、3年後には78％の人に毛が増えたという効果が得られています。

この結果を見ていただけばわかると思うのですが、育毛の効果が表れてきたという期間が3年もかかっているということがわかると思います。数か月で効果を実感できる人もいれば、3年たってから効果が実感できたという人もいるのです。効果が出てくるまでは個人差があるといえると思います。

育毛というのは長期戦です。薄毛の進行が進んでしまっている方は特に長く期間がかかるかもしれません。長期にわたるのは面倒くさいと思うかもしれませんが、できるだけ楽しんで、長い期間が過ぎた後にはフサフサに戻っているとプラス思考で続けていきたいものですね。

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