髪の毛を成長させる司令塔
育毛を進めていく上で「毛乳頭」の役割を理解することは大切なことだと思います。毛乳頭は髪の毛が成長するために必要な栄養素を毛細血管から取り込んだり、髪の毛を成長させる指令を出したりしているのです。
育毛剤のコマーシャルなどで「毛乳頭」という言葉を聞いたことがある方もいらっしゃると思います。コマーシャルで大々的にプッシュされているのです。毛乳頭を活性化させることが育毛を行っていくためには大切なことだということはこのことからもわかると思います。
毛乳頭は髪の毛を成長させる司令塔として働いています。
毛乳頭が髪の毛のどの部分にあるのか簡単に説明します。髪の毛は、皮膚の表面に出ていて手で触れることのできる「毛幹」と呼ばれる部分と、皮膚の内部にうまっていて手では触れることのできない「毛根」と呼ばれる部分に分けることができます。
毛根部分の一番下は球根状をしています。この球根状の部分を「毛球」と言います。毛球部分に「毛乳頭」と「毛母細胞」があります。
毛乳頭には毛細血管が入り込んでいます。毛細血管には髪の毛の成長に必要な栄養素であるアミノ酸やミネラル、ビタミンが流れています。毛乳頭は毛細血管からこれらの栄養素を取り込みます。取り込まれた栄養素は毛乳頭に隣接する毛母細胞に送られます。
また、毛乳頭は髪の毛が抜けたから新しい髪の毛を生やそうというシグナルを発生するシグナル伝達物質を支配しています。毛乳頭の指令で新しい髪の毛を生やそうというシグナルが毛母細胞に送られるのです。
毛母細胞は髪の毛の成長に必要な栄養素と、髪の毛を成長させるというシグナルを受け取ると細胞分裂を開始します。毛母細胞が活発に細胞分裂を繰り返すことで髪の毛は成長していきます。
毛乳頭が栄養素とシグナルを毛母細胞に送る。毛母細胞は細胞分裂して髪の毛は成長する。毛乳頭と毛母細胞の作用によって髪の毛は作り出されているのです。
育毛剤を使用する際に「髪の毛につけるのではなく頭皮につける」というのはよく言われることです。皮膚の下に埋まっている毛乳頭や毛母細胞に働きかける必要があるからだと納得できます。毛乳頭や毛母細胞の働きに異変が起こると、脱毛や薄毛の原因となってしまうのです。
育毛を続けていく日々のヘアケアの中で、毛乳頭や毛母細胞の働きを少し意識して行うことができれば、育毛剤を使ったりなどしていく上で、どこに育毛剤を作用させたいかも同時に意識していけるようになるのではないでしょうか。
髪の毛が生える仕組み コンテンツ
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