髪の毛の細胞分裂
通常、髪の毛はある一定期間成長を続けるものです。成長期にある髪の毛は男性で3~5年、女性で4~6年は成長を続けます。その後、2~3週間の退行期と2~4か月の休止期を経て髪の毛は抜けていきます。休止期の時期には新しい髪の毛が成長期に入り成長を続けています。
成長期→退行期→休止期のサイクルをヘアサイクル(毛周期)と言います。
成長期にある髪の毛は活発な細胞分裂を繰り返して成長を続けていきます。細胞分裂は髪の毛全体で起こっているのではありません。髪の毛のある部分で細胞分裂が活発に起こっているのです。
ある部分とは「毛母細胞」と呼ばれる部分です。髪の毛は毛母細胞の細胞分裂によって成長しています。
毛母細胞とは髪の毛のどの部分にあるのか皆さんはご存知ですか?知っている方が多いと思いますが、知らない方のために簡単に説明します。
髪の毛は、皮膚の表面に出ていて手で触れることのできる「毛幹」と呼ばれる部分と、皮膚の内部にうまっていて手では触れることのできない「毛根」と呼ばれる部分に分けることができます。
毛根部分の一番下は球根状をしています。この球根状の部分を「毛球」と言います。毛球部分に「毛乳頭」と「毛母細胞」があります。この毛母細胞が分裂を繰り返すことで髪の毛は成長していきます。
細胞分裂するのは毛母細胞ですが、毛母細胞が勝手に細胞分裂を引き起こすのではありません。細胞分裂するように指令を受けてから毛母細胞は分裂を始めるのです。毛母細胞が分裂するためには、その指令が必要になるのです。
指令を発生するのは毛球にある毛乳頭です。毛母細胞は細胞分裂開始のシグナルと、アミノ酸やミネラル、ビタミンなどの栄養素を毛乳頭から受け取ります。分裂開始のシグナルと栄養素を毛乳頭から受け取った毛母細胞が分裂を開始するのです。分裂を開始した毛母細胞は角化を経て硬い髪の毛となって成長を続けていきます。
育毛剤のコマーシャルなどで「毛乳頭」や「毛母細胞」という言葉を聞いたことがある方もいらっしゃると思います。毛乳頭や毛母細胞は育毛のために大切な部分になります。
毛乳頭や毛母細胞の働きに異変が起こると脱毛の原因となってしまいますし、髪の毛の成長にも悪影響を引き起こしてしまうのです。
育毛を続けていく日々のヘアケアの中で、毛乳頭や毛母細胞の働きを少し意識して行うことができれば、育毛剤を使ったりなどしていく上で、どこに育毛剤を作用させたいかも同時に意識していけるようになるのではないでしょうか。
髪の毛が生える仕組み コンテンツ
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