粃糠性脱毛症
粃糠（ひこう）性脱毛症とは、フケが原因となって発症してしまう脱毛症です。フケが出ると言っても少しくらいのフケが出て脱毛してしまうといったレベルの話ではありません。フケがかさぶた状になり毛穴を塞いでしまうほど大量に発生してしまうという脱毛症になります。
フケというのは頭皮の垢です。頭皮の角質層が垢となって剥がれ落ちてしまうのがフケです。誰にでもあるものなのです。
誰にでもあるフケですが、それが大量に異常発生してしまい、かさぶた状になって毛穴を塞いでしまうほどになってしまうのです。毛穴がフケでふさがれてしまうと、毛穴の中が皮脂でいっぱいになってしまい頭皮や毛穴に炎症を起こしてしまいます。そのために、毛細血管を流れる栄養分が毛乳頭や毛母細胞に届かなくなり脱毛してしまうのです。
フケのタイプは2種類あります。乾いた乾性のフケとベタベタした脂性のフケです。このうち、乾いた方の乾性のフケが原因となるのが粃糠性脱毛症と言われています。
乾性のフケは髪の毛の洗いすぎや、洗浄力の強いシャンプーを使うことによって起こることが多いです。脂性のフケは皮脂の過剰分泌や、最近の増殖が関係していることが多いです。
粃糠性脱毛症の対策として、フケが出るからと言ってゴシゴシと強くシャンプーをしてしまうのはいけません。フケや角質を落とそうとして強めに洗いたくなるのが人情かもしれませんが、それが逆効果になってしまうのです。ゴシゴシと強めに洗うことがかえって余計な刺激となり、頭皮の炎症を増加させてしまうのです。
粃糠性脱毛症の対策として、刺激の少ない天然系のシャンプー剤を使い、できるだけやさしく洗うということが必要になります。
食生活を見直すことも粃糠性脱毛症対策として効果があると言われています。ビタミンB群を多く含む食材や食物繊維を多く含む食材を食べるようにして、脂肪分の多い肉類やスナック菓子などは避けるようにした方が良いのです。
粃糠性脱毛症が原因で薄毛になってしまう人の割合は、それほど高いものではありません。しかし、フケがあまりにも大量に発生してしまっていたり、頭皮が皮膚炎を起こしてしまい痒くて痒くて仕方ないといったような場合には、皮膚科などの専門医に診てもらった方が良いかもしれません。